ダイブセンター退社後、就職活動をしないといけないと思っていたのですが、イマイチ集中できませんでした。自分が一体何をしたいのか、わからなくなっていたのです。ダイブインストラクターの仕事は好きでしたが、3年以上勤めて、一生の仕事ではないと判断したので、このまま続けるのも時間の無駄だと思い、結婚を機に退社しました。
膨大な時間を手にし、ゆっくり人生について考えてみました。この先どうやって生きていくのか。最近、ひとつの答えが出てきました。私の人生の目標は、「クック諸島と日本を結ぶ親善大使になること」です。思えば、この目標は、移住直後の4年前にも漠然とあったのですが、生活に追われて、じっくりと考えることができませんでした。
この4年間で、私のラロトンガでの地位はある程度確立されたと思っています。自称「ラロトンガのカナ」ですが、その名にふさわしい日本人代表者であると、自負しています。
親善大使としての役割として、ラロトンガで子供に日本語を教えています。今は家庭教師程度ですが、需要があれば、学校を作ってもいいと思っています。その際は、英語学校も併設し、国際交流の場になれば、と夢が膨らみます。
スクーバダイビング業は、フリーで今後も継続します。もっとたくさんの人に、海について考えて欲しいのです。世界中の海は世界中つながっているのですよ。そして、私は、海中で人生についてよく考えます。静寂・無重力・紺碧の海中では、思考が研ぎ澄まされ、邪念なく、純粋に思案することができるのです。