クック諸島滞在記

クック諸島ラロトンガ在住17年の管理人の滞在記。 https://www.facebook.com/Kana-Travel-Cook-Islands-Limited-279682182046959/

タグ:省エネ

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ラロトンガ島からガソリンが無くなりました。どの給油所にも、一滴もガソリンが残っていません。
レンタル会社には、タンクがほぼ空っぽのレンタカー、レンタバイクが、貸し出しできずにずらーっと並んでいます。
観光客は不満爆発。。。勝手なもんです。ガソリンが無くて本当に困るのは、あんたらではなく、私達ローカルです。あんたらは、リゾートのビーチでごろごろしてればいいでしょ!ホリデイなんだから。

釣り人は釣り船を出すことができません。働く私達は、勤務地にたどり着くことができません。タクシー、バス等の送迎会社は、営業できません。結構深刻です。

そんな状況で、電動機付自転車レンタルが、急にポピュラーになりました。
バッテリー駆動の自転車です。充電は普通の電気パワーポイントで可能です。

ラロトンガの電気供給は、ディーゼルエンジン稼動のジェネレイター、ディーゼルはまだラロトンガ島に在庫があるので、しばらくは大丈夫でしょう。

電動機付自転車、ガソリンがあっても無くても、おすすめです。
ガソリン不要、運転免許不要、経験不要、しかも環境にやさしい、と、いいところづくめ。
バッテリー駆動で時速30km位スピードでます。モーターバイクの制限速度が40kmなので、なかなかのもんです。
一番のポイントは、スピードが遅い分、島をじっくり見ることができます。



それにしても、旅行者のみなさん。【月曜になってもガソリンが無かったらどうすればいいんだ!】って。いちいち目くじら立てて聞かないでください。答えは簡単。
【(給油)ボートが来るまで待つ!】

さて、あと何日待てばいいのでしょうか?

ガソリン代もディーゼル代もとんでもなく高騰して、エネルギー問題に頭を抱えているクック諸島。

クック諸島のエネルギー問題を解決する?かもしれない、救世主が、日本人電気技師のDさんです。
Dさんは、アチウ島では超有名人ヒーローです。

さて、彼は現在ラロトンガの電力会社に勤めているのですが、国のエネルギー問題解決のために、斬新なアイデアを見つけてきます。

Dさん:kanaさん、ラロトンガの近くに海流の強いところってありますか?
kana :ありますよ。いつも沖に流れてるダイビングポイント。
Dさん:海流発電って聞いたことありますか?
kana :・・・・・。

海流発電って。発電できるほどの海流あるところ?

いくら私が元スクーバインストラクターで、ラロトンガ周辺はくまなく潜り、しかも無人島でのダイビング経験があるといっても、そんなところ、知りません。
大体、そんなに流れたら、一瞬でに太平洋の海の藻屑になってしまいます。

発想は素晴らしいですが、却下。というか、Dさんは独自にリサーチをしているようです。
http://members.jcom.home.ne.jp/umi-to-tabi/step4.html


日本の法人か非営利団体か忘れましたが、ミステリアスな日本人がラロトンガを訪れました。
クリーンエネルギー開発振興という肩書きで・・・それは、

海洋温度差発電。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E6%B8%A9%E5%BA%A6%E5%B7%AE%E7%99%BA%E9%9B%BB

Dさん、このネタは知らなかったみたいですね。教えてあげたら興味津々でした。

さらに私は、冗談半分で提案しました。
原子力発電は?小型の。1個あれば、15島全部電気に困ることないでしょう?CO2出さないクリーンエネルギーって宣伝してるじゃないですか。

Dさん:原子力発電は、廃棄物の問題が未解決ですからね・・・。電力を作る過程はクリーンかもしれませんが、設備は被爆するし使用済みの核廃棄物が・・・・・。果たしてクリーンと言えるのか。

Dさんの話を聞いて、初めて知ったんですよ。原子力発電の核廃棄物の問題。日本は原子力発電大国ですが、核廃棄物、怖いですね。で、自分なりに調べてみた結果、原子力発電反対になりました。

なのに、つい最近、Dさんがこんなアイデアを持ってきました。

kanaさん!前行ってた原子力発電、クックで採用できるかもしれませんよ! 日本のメーカーが10m四方サイズのモバイル原子力発電設備を開発しました! 早速メーカーにメール出しましたよ!ボスにも話しました!

Dさん、この前、核廃棄物処理問題未解決、と、言ったばかりじゃないですか。

無責任な冗談半分の私の提案が引き金になったかと思うと、罪悪感です。
まあ、さすがに、どんなにDさんががんばったところで、ラロトンガに原子力発電はあり得ないでしょうけどね。
もしそんなことが実現してしまったら。。。クック諸島もビキニ環礁やムルロア環礁の様になってしまうかもしれません。

おそろしや、おそろしや。

原子力発電反対です。

2004/8/21(土)
先週末、停電がありました。
ラロトンガで停電はしょっちゅうのことなので、朝起きて今回もほとんど気にかけずに、出かけてDVDを借りて帰宅したところ、まだ停電。我家の水道事情は、電気ポンプにて庭の水タンクから水を引き上げているので、停電=断水。しょうがないので、そのまま布団に戻って一眠りしました。
昼寝から目覚めると、もう日没前。というのに、まだ電気は回復せず、さすがに少し焦り始めて、水とろうそくを買いに行かないと・・・と思ったところ、日が暮れる前に電気が復旧しました。テレビで電力会社から緊急の呼びかけが繰り返し流れていました。

「ジェネレイターが壊れて、全ての家庭に電気を供給することができません。節電をお願いします。」とのこと。新聞によると、この日、朝10時から夕方6時まで島の大半で停電だったようです。その後2-3日は、島の25%のみにしか電気供給ができなかったそうですが、今は40%まで回復したとのこと。我家は8時間大停電後、停電はないので、特別不便は感じていませんが、困っている家庭の方も、いまだに数多くいらっしゃることでしょう。

日本で8時間も停電したら、パニックに陥ることでしょう。原発がいっぱいある日本では、考えられないことかもしれませんが。でも、私は、原発事故より、8時間停電の方がよっぽどましだと思うのですが・・・。節電しましょう。

関連情報
http://www.paradisecook.com/Cook-Islands/mag2/index.html

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